金重巌の音

岡山県備前市で焼き物に携わっている金重巌のブログです

2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

下手な考え

よいうつわを造ることに専念しよう いろいろかんがえる事は止めよう 下手な考え休むに似たりだ 土のなりたい形に 我が手を添えるだけだ

じゃじゃ馬な土

ろくろをしやすい土より しにくい土の方が面白い ろくろ中に突拍子もない動きをする土 予測不可能な動きをする土 思い通りにならない土 そして そんな土を力ずくで形にするのではありません 土がなりたい形に手をそえる 土が主役なのです わたしはただ土の言…

省略の美

備前焼には いろいろな焼けなりがあります 胡麻、カセ胡麻、窯変、緋襷 など… これらの違いは主に窯の何処に 置いて焼くかで変わってきます これらの焼けなりは 非常にアピール力が強いので 展示会などにもかなりの割合で 展示されるようです わたしも良い作…

高台の削り

低気圧の影響なのか 風が冷たく仕事場も冷えます ビール呑みの高台を削る手も 冷えてかじかみます 日差しはよいので時折 眩しく手元が 見えなくなりそうです 高台を削る道具を カンナ と呼びます カンナを持つ時も 力を入れず、表現が難しいですが 遊ばせる…

造るこころ

ふと視線を甘い香りの先に移すと 花の盛りの水仙がありました うつわを造る 原動力は何なんでしょうか ただ素直に今この瞬間、造らなければならない 今、わたしはこの気持ちになりきれません 今世界を揺るがしている何かに わたしの気持ちは揺さぶられている…

うつわをつくる事とは

このところの陽気にさそわれて 庭の水仙は満開です うつわをつくる事 それはただ土の塊から形をつくることでは無 いのでしょう 身体が健康でないと健康なうつわは 出来ないでしょうし 心がおだやかでないとおだやかなうつわは 出来ないでしょう 健康なうつわ…

ぐらつく心

何十年かかって ああでもないこうでもない とやり続けた事を 考え方が違う と言う言葉で片づけられた時 ほど落ち込んだ事はありません しかし、 これぐらいの事を言われたぐらいで ぐらつく私の心も 何なんだと思うのです ちょっと歩いた道端にロウバイの花…

スイセンの花

暖かい日がしばらく続き、待ちわびたように 庭のスイセンが満開になりました 時季がくると咲き始め 花が終われば、また来年の花のために じっと養分を蓄える この地球のどこかにわたしのうつわを 待っている人がいる 拙いうつわを待っている人がいる わたし…