金重巌の音

岡山県備前市で焼き物に携わっている金重巌のブログです

2020-01-01から1年間の記事一覧

冬の色

風が荒い日を午前中は少しだけ 土作りをしました 仕事場にジョウロで水を打つと 乾ききった三和土(たたき土)からは 土の匂いがしてきます 冬の色の片隅に センリョウの赤い実が 優しく彩りを添えてくれています

赤い実

寒いからなのか 赤い実を生けたくなりました 視線の先のろくろ辺に 質素な1輪差しと一緒に 生けられた赤い実は 物言わず 静かに問うているようです

作ることなくすごす日々を…

先週の寒さからは一転して あたたかい1日になりそうです ここ数日、土にさわらず過ごしています なにか作りたいのですが… 庭のツバキを生けると仕事場の空気が 落ち着きます

窯焚きのこと

登り窯を焚くときの燃料は 赤松の割木を使います 1時間に20度から30度を目安に 温度を上げていくのですが 何かの原因で温度が上がらなく なります。 そんな時、つい割木を足そうとするのですが 足したことが 必ずしも良い結果になるとは限りません 燃料不足…

あるはがきを手にして

鉄釉一輪花生 先日、はがきをいただきました わたしの器を購入いただいたお礼状への 返信でした 短い文面からは とても喜んで頂いていることが 伝わってきました ご面識もなく、ましてや岡山から遠く離 れた地からのはがきを手にして 大事なことを気づかされ…

陽の光

お天気が良く、暖かいので 土作りをしています 陽の光が水面に反射して キラキラ、きれいです 空の青と雲の白、 水の中の土に景色が映ってきれいです この水面が凍る頃、 土あげをします

スイセンの花

冷え込む朝です そば手一輪花生 初霜も近そうです 昨日、 ろくろの手が止まったので 仕事場の外に行ってみました 庭にスイセンの花が一輪咲いていました 仕事場に生けてみると 華麗に手を広げているように 見えます しばらくすると スイセン独特の密度の濃い…

手桶のお湯

今日は 幾分かあたたかい日でした ろくろをするのに必要なのが 水です 冷え込む日が続いてくると 手桶にお湯をはるようになります 水が温かいと手の動きが柔らかくなりますから 当然、土の動きが柔らかくなります 結果、作られた器も柔らかい表情になります …

ツバキとウメと

家族の誰かが花を生けようとして そば手一輪花生け いたのでしょう その生け方が気に入りましたので 仕事場に飾りました 昨日はお天気が良い日でした ご来客の方と一点の陶器を見ていたのですが その方がその陶器を縁側の畳の上に置きました ツバキの木の木…

夕暮れに

誰に教えられたのでもないのに 色呉須小皿 時期が来れば キレイな形に キレイな色で 咲く花… とても神秘的な事と思うのです

名残りの花を仕事場に

冷え込む日が続いて そば手一輪花生 シュウメイギクがながく咲いてくれていたのです が この暖かさで大方の花が散り始めました 名残りの花をちょこんと生けています 艶が多い釉調なので 障子の景色が映っています

10月の陽気に

今日は 10月頃の陽気だそうです 外で土作りをしていると半袖でも 汗が流れてきます そんな日の 日差しが障子越しに柔らかく 蹴りろくろを照らしています

土の音

蹴りロクロを回している時は 音楽などは流しません 蹴りろくろが回る音と 土が伸びる音 ただそれだけです 土にさわらせてもらえるだけで 有り難いのです

何気ない仕事場に

赤絵一輪花生け いつも 何気なく 過ごす仕事場に 昨日から咲き始めた 白いツバキを 生けました 気持ちの移ろいに いつもの仕事場が 変化するのです 心の持ち様は大事なことなのでしょう

木漏れ日をさがして

木漏れ日をさがして あちこちをさがしていたら お座敷の日当たりの良さそうな ところにきました 庭の木を透かして木漏れ日の影が やさしく映っています

雨の降る午後

とても細かい雨の降る土曜日 そんな午後を高台取りをしています 晴れたり雨が降ったりで 乾き具合が毎日変わり 調子がつかめません いろいろ戸惑いながら なんとか高台を取りました

黄昏れの頃

おだやかな、いち日でした 今日は湯呑をつくりました まん丸いカタチです ひと段落ついたときの ろくろ座に夕暮れの時間がおとずれています 土に触れている時が いちばん、幸せを感じます

気持ちの向く方ヘ

器の高台取りをしています 気持ちが集中できているときは 表現がむずかしいですが サクサクッとしたように取れるのですが 気持ちがブレると 高台を取った跡がぶれたように 乱れます なんとか今日の高台取りを終えましたが 気持ちを晴れやかな方角ヘ向けなけ…

高台取りの午前中

高台削りにいい柔らかさになりましたので 削っています 削る、というよりも底部にある余分な土を 道具で取る、という方があっているように 思うのです 土は不思議なもので 固いときに取ると表情が固くなり 柔らかいときに取ると表情が柔らかくなります わた…

大事な作業

気候が涼しくなりましたので 乾燥が早くなりました フチから乾きますので 濡れた布をかけて乾燥ムラを防ぎます これも大事な作業です

10月最後の土曜日

明け方から雨が降っています 10月最後の土曜日 突然、遠出したくなったので… 周りは、すでに刈り入れを終えた 田んぼばかり 視線を遠くヘやると、肩と肩をぶつけ合うように建っているビルや住宅群が見えます そこから車で5分も走れば、日本の原風景の中に… …

陽射し深く入る部屋

伊部瓢一輪花生け この時期、この時間にしか 見ることの出来ない 影の瞬間です 胸に深く、じんわりと 考えさせられる瞬間なのです そして 古の人はどう感じていたのでしょう。

晩秋の畦におもうこと

伊部瓢一輪徳利花生け 刈り入れを終えた田んぼの中を歩くと 今年のひと仕事を終えて来春への エネルギーチャージをしているような 表情を感じます 畦の周辺はコスモス、ヒヨドリソウなど が咲いていて晩秋の装いが 深まっています 畦に咲いていた一花を仕事…

庭の柿の木

庭の柿がだいぶ色づいてきました いつの頃からか実をつけてくれるようになり 今年も去年と同じくらい鈴なりに 実が生っています 少しずつ晩秋へと向かっています

土の表情

昨日は 午前中ろくろをひと休みして掃除が 出来ていないところを拭き掃除をして… あたたかい午後、 ろくろの上の土はいつものように 形になってくれました なんとなく土の表情が おだやかに見えます

土のあたたかみ

昨日ろくろに使った土は春先に作った土です 半年ほど寝かしたことになります ビニールに包んで寝かしておくのですが 土が呼吸できるように包みませんでした すぐ土が固くなりますが もんであげれば大丈夫なようです 土は生きものなのです

仕事場の花

白掛け徳利花生け 11月がもうすぐです 庭の秋明菊も花の盛りを過ぎて かわりにツバキの花が盛りのころと なりました 花が一輪あるだけで 仕事場の空気が潤います 枝ぶりのよさそうな一枝をもらって 仕事場の一角に飾りました

この瞬間の景色

夕方の日射しが部屋深くまで届くように なりました お床の土壁にはその日その時が映し出されて また、時間の経過と共に 色や形を変化してゆき とても神秘的な空間になります この景色は今の瞬間しかなく もう二度とないのでしょう

空の青に

吹く風に幾分、寒さを感じる 土曜日 伊部瓢一輪花生け ドベ鉢にあげた土はなかなか乾かなくなりました ふと見上げた空の青さに やさしさを思ってしまうのです そんな土曜日に 庭のセイオウボを 瓢の一輪花生けに生けました

村時雨に…

この時期の雨は 村時雨と言うのでしょう 朝方まで降っていた雨はひと休みです 伊部花器 村時雨をしっかり含んだ セイオウボが 幾分か下向きに咲いています 一枝を伊部花器に生けました