金重巌の音

岡山県備前市で焼き物に携わっている金重巌のブログです

土のこと

土あげの手

梅雨の長雨が止みましたので 土あげをしました 伊部の土は永い年月をかけて 伊部の地に堆積してきたものです 水の氾濫や土砂崩れなど いろいろな原因で少しずつ 堆積してきたのでしょう それ故に採土された場所によって 粒子が荒い、細いなどの違いが ありま…

土に想うこと

小雨でしたので 土あげをしました 伊部の土は地面の下、2メートルくらいから 採土されます 当然いつかは枯渇します わたしが使っているのは昭和初期に 採土された土を使っています 何も考えずに使えば、 使い果たします 窯焚きまでに2回くらい 検品して納得…

大暑の朝を

朝の涼しい時をちょっとだけ窯場の片付けを して カメ作りです 仕事場にはエアコンはありません 床が三和土なので気温が高くても 仕事場はヒンヤリしています でも蹴りろくろでカメを 挽くと汗が流れ落ちます そんなときに セミが鳴いているのに気がつきまし…

イヌタデの花

陽射しがある日は蒸し暑くなりました 窯焚きに備えて薪置き場を整理しなければ なりません 一気に片付けようとするのは止めて 朝夕、涼しい時に少しずつ片付けを しようと思います。 薪置き場の片隅に イヌタデが咲いていましたので 一輪生けました

あえての道

同じ種類のものを作り続けると どうしてもマンネリ化という横道にハマって しまいます そうならないための方策の1つが 同じ重さで作らない です 例えば150グラムから200グラムの範囲で ばらつきをもたせる しかしそれでも作り続けるとやはり マンネリ化しま…

作ろうとしているもの

曇り空ですがすごしやすい夕方に カメを作っています カメというよりも 種壺にちかいかもしれません その名のとうり 古の時代 種を保管していたのでしょうか 激しい勢いで西洋化している現代では種壺は その役目を終えているのかもしれません が あえて、姿…

カメの削り

きのうからの梅雨の雨は夕方には止みました カメ用の土つくりをしています kaneshige-iwao.hatenablog.com kaneshige-iwao.hatenablog.com kaneshige-iwao.hatenablog.com 伊部の土は他の窯業地の土と比べて粘りが 大変強いです ふとこのまえ作ったカメが削…

土のこと

土をこしらえてからしばらく保管することを 土を寝かす と言います ただ寝かしっぱなしではなく 時々土を揉み直しをしてあげます そうする事によって空気に触れて より一層土が熟れてゆきます 土は生きているのです 湿気が多いのか ぐい呑の乾き具合がゆっく…

障子越しの光

障子を開ければもう少しろくろ辺が 明るくなるのでしょうが 障子越しの明るさが柔らかく 心地よいので そのままにしています 障子紙はやはり手漉き和紙が良いようで わたしは京都の黒谷和紙を好んで 使っています 梅雨の時期は湿気が多いので生地が中心から …

土の香りに

この土は30年ほど以前にこしらえた土です 長年寝かしたままだったのですが 今年から使うことにしました 30年寝かすと土から甘い麹のような香り がして独特の感触に30年という月日を 感じます 30年前のことを思い返しながら わたしは土を揉んでいます

揺れる土に

梅雨の朝 かめを作っています 柔らか目に揉まれた土が ろくろの上で左右に大きく揺れながら 上に伸びていきます 日常雑器という言葉が聞かれなくなった今 素朴な日常雑器の中に真の美を感じた 古人は何を想っているのでしょう

土の柔らかさ

降り止まぬ梅雨の朝を カメ作りをします ろくろで作る種類によって土の柔らかさを 変えるのでしょうけど、 このくらいの大きさでしたら ぐい呑や湯呑を作るときと変わらない 柔らかさで作ります 柔らかい方が、土が思いがけない動きを するのと 土が思いどう…