金重巌の音

岡山県備前市で焼き物に携わっている金重巌のブログです

想うこと

土の音

蹴りロクロを回している時は 音楽などは流しません 蹴りろくろが回る音と 土が伸びる音 ただそれだけです 土にさわらせてもらえるだけで 有り難いのです

何気ない仕事場に

赤絵一輪花生け いつも 何気なく 過ごす仕事場に 昨日から咲き始めた 白いツバキを 生けました 気持ちの移ろいに いつもの仕事場が 変化するのです 心の持ち様は大事なことなのでしょう

木漏れ日をさがして

木漏れ日をさがして あちこちをさがしていたら お座敷の日当たりの良さそうな ところにきました 庭の木を透かして木漏れ日の影が やさしく映っています

黄昏れの頃

おだやかな、いち日でした 今日は湯呑をつくりました まん丸いカタチです ひと段落ついたときの ろくろ座に夕暮れの時間がおとずれています 土に触れている時が いちばん、幸せを感じます

土の表情

昨日は 午前中ろくろをひと休みして掃除が 出来ていないところを拭き掃除をして… あたたかい午後、 ろくろの上の土はいつものように 形になってくれました なんとなく土の表情が おだやかに見えます

空の青に

吹く風に幾分、寒さを感じる 土曜日 伊部瓢一輪花生け ドベ鉢にあげた土はなかなか乾かなくなりました ふと見上げた空の青さに やさしさを思ってしまうのです そんな土曜日に 庭のセイオウボを 瓢の一輪花生けに生けました

村時雨に…

この時期の雨は 村時雨と言うのでしょう 朝方まで降っていた雨はひと休みです 伊部花器 村時雨をしっかり含んだ セイオウボが 幾分か下向きに咲いています 一枝を伊部花器に生けました

雨の庭に

朝から細い雨が降っています ろくろ辺の手桶も お湯が恋しい季節になりました 庭の秋明菊がちらほら咲き始めて 雨の庭に彩りを添えてくれています

曇りの朝を…

灰いろの雲一面の 朝…すこし冷えを覚えて… ちょっと想うことに… あたたかいほうじ茶を飲みたくなりました お干菓子が一つだけありましたので。 赤絵の小皿にちょこんとのせて… 手にした湯呑みから伝わる、 やさしい温かさに、 何の答えを求めているのでしょう

朝の風景

いつだったか ホトトギスが咲いている枝を生けようと 思い 切りましたら つぼみのほうの枝を切ってしまいました 申しわけないのでそのまま伊部一輪挿しに 生けておいたら 今朝、咲いてくれました。 筋雲が空一面に広がって 秋らしいおだやかな一日になりそう…

キンモクセイの花の香り

おだやかな夕方を庭に面した縁側に 座って 窯から出した器の手入れをしています 蕎麦手一輪花生け 伊部瓢一輪徳利花生け 庭に 一本のキンモクセイの木があります 花の時期をむかえてその独特の香りに 手入れの手を止めてしばらく 見上げています キンモクセ…

すこし酔いたいとき

すこし酔いたいとき 小さな器を出してきて 何を考えるでもなく 手にした器に問いかけるのです

少し省みること

特別なにかがあった訳ではないのですが ピタッと 手が止まってしまうのです こんなとき 無理やり追い込んで造るのもいいのかも しれませんが‥‥ ヘタな考え休むに似たり 何かちょっとしたことでいいのです キッカケをさがしています

曼珠沙華の花

朝晩は肌寒さを覚える日が多くなりました 器つくりがマンネリ化しています、 気分転換に 谷あいの小径を歩きました 山間は秋がどうかなあと思いながら 歩く道には赤とんぼがたくさん飛んでいて 自然は少しずつ秋の装いへと… 朝、気がつきました 庭の曼珠沙華…

花生けのこと

気圧の関係で少々蒸し暑さを感じる 金曜日です 壷にシュウカイドウを生けていたのですが 花が終わったあと 小さな蕾がついているのに気が付きました。 そのままに していたら花が咲きました 花の命は短くて… と 言われますが花が咲き継いでくれたことは 大変…

秋へと…すこしの喫茶

猛暑続きの毎日から 気がついたら朝晩は幾分過ごしやすくなり 夏虫の音から秋虫の音へと 季節は秋への装いへと 少しずつ衣替えをしています ろくろの合間に、 ひとり窯場で土つくりをしています あいかわらず身体中汗まみれになっています が、窯場を吹く風…

日付のかわる刻を

暴力的な暑さも少しずつ やはらぎ ボーと寝転がる居間に 秋を楽しむように鳴き競う 虫の音を聞いています 日付がかわろうとするこのときが なんとなく好きなのです 古の人もおそらく聞いたであろう 秋虫の音を聞きながら 酒盃を手にしています

キンミズヒキの花

キンミズヒキの黄色い花を 粉引の一輪挿しに生けました この時期は庭の花が大方終わり 生ける花に悩みます そんな頃に キンミズヒキは有り難い花なのです 汗ながしながら仕事場に ちょっと涼しげな黄色い花です

猛暑の仕事場に

仕事場にはエアコンはありません あるのは 扇風機のみです さすがに暑いです 仕事場にはお茶と梅干しを置いて こまめに水分補給をしながら ろくろや土ねりをしていますが 汗が流れ落ちてきます

土は写し鏡のように

台風5号が発生したようです 進路が気になるところです 8月9日の午後は少し休んでから 小さい一輪挿しを挽きました ※この画像の大きさでだいたい高さ20センチ弱です 作り始めてなにか調子がいまひとつなことに 気が付きました ろくろに無心になれればなにの問…

白いムクゲを生けて…

ムクゲの花も盛りを過ぎて 庭も緑の一色になってきました 8月9日の朝も暑さ厳しい日となりました 水玉模様の一輪挿しに 白のムクゲを生けて 少し涼しいひと時を 仕事場にすごしています

かけるべき手間

どの分野も機械化はされていて この業界も大方機械化はされました 土作りにも便利で楽な機械が 用意されています 土練機やフレットミルがそうです しかしわたしは手作業で土作りを しています 一般に販売されている土練機を使った 備前焼粘土を使った事があ…

粘り強き土に

伊部の土の粘りは 他の窯業地の陶土に比べて独特の粘りです 文章で表す事は難しいのですが サクサクとした器の線が出ます どうしてこのような粘りがあるのかは わかりませんが、 その独特の質感に特別の想いに 導かれるのです

土あげの手

梅雨の長雨が止みましたので 土あげをしました 伊部の土は永い年月をかけて 伊部の地に堆積してきたものです 水の氾濫や土砂崩れなど いろいろな原因で少しずつ 堆積してきたのでしょう それ故に採土された場所によって 粒子が荒い、細いなどの違いが ありま…

土に想うこと

小雨でしたので 土あげをしました 伊部の土は地面の下、2メートルくらいから 採土されます 当然いつかは枯渇します わたしが使っているのは昭和初期に 採土された土を使っています 何も考えずに使えば、 使い果たします 窯焚きまでに2回くらい 検品して納得…

大暑の朝を

朝の涼しい時をちょっとだけ窯場の片付けを して カメ作りです 仕事場にはエアコンはありません 床が三和土なので気温が高くても 仕事場はヒンヤリしています でも蹴りろくろでカメを 挽くと汗が流れ落ちます そんなときに セミが鳴いているのに気がつきまし…

イヌタデの花

陽射しがある日は蒸し暑くなりました 窯焚きに備えて薪置き場を整理しなければ なりません 一気に片付けようとするのは止めて 朝夕、涼しい時に少しずつ片付けを しようと思います。 薪置き場の片隅に イヌタデが咲いていましたので 一輪生けました

あえての道

同じ種類のものを作り続けると どうしてもマンネリ化という横道にハマって しまいます そうならないための方策の1つが 同じ重さで作らない です 例えば150グラムから200グラムの範囲で ばらつきをもたせる しかしそれでも作り続けるとやはり マンネリ化しま…

作ろうとしているもの

曇り空ですがすごしやすい夕方に カメを作っています カメというよりも 種壺にちかいかもしれません その名のとうり 古の時代 種を保管していたのでしょうか 激しい勢いで西洋化している現代では種壺は その役目を終えているのかもしれません が あえて、姿…

梅雨の朝に想う

雲低くある梅雨の朝を、 型打ちの仕事をしています トントンと土を打つ音が梅雨の雨の音と共に 独りの仕事場に響きます